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中央タクシーベンチマークツアー|宇都宮恒久会長のロングインタビュー

2016年8月2日、中央タクシー株式会社の宇都宮会長にお会いしてお話をお伺いすることができました。特別に許可をいただきましたので、一部内容を公開いたします。

タクシー業界は壊滅状態

みなさま景気はどうですか?どうして景気のことを聞いたかといいますと長野県では製造業はいいですね、でもサービス業が悪い。とくにタクシーは壊滅といっていいでしょうね。

タクシー業界が抱える三大問題は、人手不足、高齢化、需要減。平均年齢でいうと、70代を超えているわけです。そして後ろに控える若い人がいない。ということは、今のドライバーがいなくなったら廃業なんですね。そんな会社がゴロゴロしてる。

タクシー業界が抱える三大問題は、人手不足、高齢化、需要減。平均年齢でいうと、70代を超えているわけです。そして後ろに控える若い人がいない。ということは、今のドライバーがいなくなったら廃業なんですね。そんな会社がゴロゴロしてる。

業績がいい会社は「少しだけ業態を変えている」

長野県全体で黒字のタクシー会社は本当に少ない。「黒字です」と言っても決算書みたら経常利益20万とか。そんなのは決算書次第でなんとでもなる。実態は赤字ですよ、それは。実力を伴った黒字決算のタクシー会社は数社だけです。

では中央タクシーはどうかというとしっかり経常利益を毎年だせている。それはなんでか?

これは他の業種にも当てはまるんだけど業績がいい会社は「少しだけ業態を変えている」。兄貴もタクシー会社やってるんですが自動車管理業務もやっていていまはそれが会社を助けてくれている。そして中央タクシーを支えてくれているのは空港便とかやっているジャンボタクシー。

130台のタクシーのうちジャンボタクシーが99台。いま成田に1日50台走っている。それでも足りない。もしジャンボタクシーをやっていなかったらいわゆる「普通のタクシー」だけだったら中央タクシーは大変な状況に追い込まれていたはず。「タクシー業界」にはもう富がないんです。富がないところで勝負しても厳しいんです。

この「少しだけ業態を変える」というのが重要なんですけどね。例えば、中央タクシーがよし飲食やろう!とかやると失敗するでしょうね。大きく軸足を変えると失敗しやすいです。中央タクシーは「4つのタイヤがついてる」事業に集中して少し変える。それを繰り返すんですね。いい会社はみんなそうしてますよ。

ジャンボタクシーは「無風」

運送業は、車両が大きいほど収益性が高いです。だから実はバスが一番収益性が高い。一方で、「普通のタクシー」は小回りがきく。だから「バス」も「普通のタクシー」もすごい競争になってます。

ではなにもかも中途半端なジャンボタクシーはどうか?無風です。長野県でジャンボを保有している会社は3社だけ。1社は1台、もう1社は3台、うちは99台。今度追加するから100台。競争相手がいません。やりたい放題です。

中央タクシーが成功しているのになんでジャンボタクシーを導入しないんでしょう。実はジャンボタクシーを導入することがいいのではなくてジャンボタクシーじゃないとだめなプランをつくる企画力の差なんですね。空港便もそうだし、個人の旅をお手伝いする「家旅」「駅旅」もそう。

「質」の問題

じゃあ、空港便、家旅、駅旅やればいいのにとなる。そこからは「質」の問題になる。人です。空港便も旅サポートもお客様と一緒にいる時間が長いわけです。そうなると「人」の差が大きい。

実際に競合会社も空港便真似してきましたよ。「あれーどうしようか、値段下げたほうがいいかなー」なんて話してたら、1年で勝手に撤退していきました。中央タクシーは長野だけじゃなく、群馬、新潟、栃木、埼玉に進出している。そういうことです。

ヒトの力はモノには負けない。ヒトの力で勝つと言い続けた。

質疑応答

Q:社員教育はどうされていますか?

やってません。みんな自主的にやってくれます。ルールはほとんどありません。ただこの状態になるまで20年かかりました。最初のころは忘年会が大嫌いでした。社長の私の目の前で社員が愚痴ばかり言う。そんな会社でしたよ。

でも採用を変えたんですね。「経験者は採用しない」と決めた。経験者の勝手な業界ルールが若手の芽をつむんです。真っ黒の水のなかにスポイトで一滴ずつ真水を入れていくそんな気の遠くなることを続けて20年間かかってやっと忘年会が楽しみになりました。

あと他社と違うのは「欠勤」ですね。タクシー業界は欠勤が多いんです。こないだある会社に聞かれたんですよ。「欠勤率どうなってますか?」久しぶりに「欠勤」という言葉を聞いたなって。うちは何も問題ありません。

そしたらどうなるか、クルマが休まないので売上があがります。1台あたりの売上でいうと中央タクシーの売上は長野県のうち以外の会社全部の1台あたり平均売上の3倍です。

Q:スタッフのモチベーションで給料は大事ですか?

人間関係の次に大事でしょうね。うちのホテル(*事務局補足:グループ内でホテルを経営)でも3年前から3年連続で給与を大幅に上げました。長野界隈では一番高いでしょう。でも人間関係の方が大事です。

優良企業への見学・ベンチマークをこれからも継続します

日本商店会では優良企業への見学、経営者へのインタビュー、ベンチマークを継続していきます。ぜひ会員になっていただいて一緒に学んでいきましょう。

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