株式会社CONY JAPAN 代表取締役会長 小西 正行

住宅リフォーム業として1997年に法人化、その後関西を中心に関東へも展開し、35拠点300人規模(2026年1月現在)の組織へと拡大してきた株式会社CONY JAPAN 代表取締役会長 小西正行さんにインタビューしました。

事業、沿革

父親が創業した工務店を引き継いだ後、1997年に有限会社スペースアップとして法人化しました。引き続いだ当時は売上は3,000万円ー3,500万円くらいからスタートしましたが、直近の決算では78億円を達成し、今期はさらに増収見込みです。2027年には法人設立30周年を迎えるので、さらに勢いをつけたいと考えています。

ステージごとの苦労

ステージ①:1人から3人くらいの壁

まずは人を採用するかどうか、つまり一人でやるか仲間を入れるかの違いが大きいでしょうね。1人から3人くらいの規模のときは、やっぱり社長が背中を見せる必要があると思います。

あとこのステージの採用については、まず「いい人」を採用するのは難しいと思います。言葉はよくないのですが、大企業のおこぼれのおこぼれのおこぼれになってしまいます。

うちもたくさん採用失敗してきました。いまでこそ「小西さんの会社素晴らしい社員さんばかりですね」と言ってくれますが、残ってくれた人が素晴らしいだけで、ピンポイントでいい人の採用なんかできません。

ステージ②:20人から30人くらいの壁_一番難しい

うちは3年くらいで30人くらいまで成長しました。でも振り返るとこのステージが一番大変でしたし、経営者のとしてのギアをグッと入れ替えないといけないタイミングだと思います。

ここまでは気合いだ根性だで乗り越えられるんですが、この人数になると価値観が違うスタッフも入ってくるし、それだけではなかなかうまくいかなくなってくる。うちの場合は「最近社長が何言ってるのか分からない」という声が出始めたんです。しかも店長クラスは店長クラス同士でつながっていて不満が募っていくんですね。

「これはまずい」と色々勉強会とかに参加しながら「ここで会社を変えよう」と決めました。経営理念、歩合給廃止、新卒採用とどんどん変革したら、25人いた社員が8人まで減りました。一斉退職です。

でもめげませんでしたね。会社をもっと大きくするために、もっといい会社にするために、避けては通れないと思いました。

少し脱線しますが、日本のほとんどの会社は30人以下の会社だと思います。どの規模の会社がいいとか悪いとかではないのですが、自分の経験上30人を超える組織にするには、経営者の器というか覚悟が一段も二段も高いものが求められる印象です。だからこそ30人を超える会社は少ないのかなと思います。

ステージ③:100人の壁_強い本社が必要

100人規模になると、毎日何かしらの問題が起きるんですよね。そのときに必要になるのが人事・労務・法務などの本部機能、つまり「強い本社」です。これがないと不安定になります。

うちもそうでしたが、営業が強い会社は営業機能ばかり大きくなっていくんです。車でいう片輪状態です。そこでもう一方の片輪として本部を強くしないといけません。

ただここはどうしても中途採用に頼らざるを得なかったのですが、よくわかんない分野でよくわかってない人が採用するので、よくわかんない人を採用してしまって何度も失敗して、いろんなトラブルも起きました。安定するまで10年近くかかりましたね。

ステージ④:300人の壁_挑戦中

次にくるのが300人の壁です。この壁はうちの会社も挑戦中です。安定して300人を超えてくるともう一段大きな強い組織にできる気がします。

この壁を突破するには、もっと強い本社機能が必要だと思います。全方位で「ピリッ」とした本社ですね。

たとえばIPO(上場)するには細かい基準があるのですが、売上や利益などの数字はもちろん、残業などふくめた労働状況なども細かく審査が入ります。IPOを目的として事業を行うわけではありませんが、細かい審査は「ピリッ」とさせてより大きな強い会社になるための通過儀礼としての意味合いもあるような気がします。

ここまで会社が成長できた理由、他社との違いは、泥臭くやること

この業界だけではなく異業種でも、組織が大きくなる会社は間違いなく「仕組み化」です。ただほとんどの会社は仕組み化をつくって終わりです。実は仕組み化で一番大事なのは「つくった仕組みを徹底して運用すること」です。

たとえば社長がセミナーから帰ってきて「よし!うちも朝掃除やる!」と決めたとします。そしたら、全社員に例外なく毎日やらせないといけません。そうしないとせっかくつくった仕組みそのものに不満が出てきます。

「あいつはエースだから」「あいつは仕事たくさん抱えているから」「売上つくってるから強く言いにくいな・・・」とかやってしまうのがほとんどの社長です。社長がめげてしまうんです。それではダメですね。甘い会社になります。強い会社は、やると決めたらエースも新人も全員で掃除です。

あと毎日スタッフの顔を見ているといつもと違う顔つきに気づけますよね。家庭もふくめて人にはいろんな問題が起きます。ただその状態を放置すると必ず数字に現れます。もし部下の様子が違うことに気づいたら「なんか元気ないな。なんかあったら言えよ」って上司が部下に声をかけ続けるような文化がうちの会社にはあります。

泥臭いけど大事なことってあるんですよね。

泥臭いことをめげずにやり続けてきた結果が今です。

今後の事業展開

賃貸リフォーム、大規模修繕、買取再販など建設・不動産関連でやりたいこと、もっとやれることが山ほどあるので、横展開していきたいです。

職人さんの確保もいまのところなんとか大丈夫です。うちの会社は過去一度も未払いなどしたことがないので、業界でもいい意味で噂が広がっているのかなと思います。

日本商店会に入会してよかったこと

ある勉強会で知り合った初代会頭の星野さんに泊まりのゴルフに誘われて参加したら、それが日本商店会でした。それからいろんな出会いがあり、刺激を受けて。集まっているメンバーはいいメンバーが多いですね。

もちろん星野さんとも二人でいろんな話をしました。もらうアドバイスにときに「うるせークソボケー」と思いながら、でも「理にかなってんなー」と思うところも多くて、そういう本音の付き合いができるのが日本商店会の良さだと思います。

日本商店会への入会を検討されている方へ

経営者は外に出ることも重要ですよね。次の活力になります。特に日本商店会は異業種からも組織づくり、経営者としての資質、本質、振る舞い、などを学べる場です。

ちなみにそういった学びが多いのも魅力ですが、日本商店会が被災地などの支援活動を継続していること、しかも支援金(寄付金)の100%を支援活動に活用していることも大事というか(*)。

年間3万円の会費によって支援活動が実現されているわけなので、自分の収入から年間3万円をボランティアに出せるくらいにはなってほしいというか、そういう精神はもっていてもいい気がしますよ。

(*)一般的には寄付金の一部は運営事務費になることが多いですが、日本商店会は運営事務費は会費によって賄っているため、寄付金は100%支援活動に活用しています。